友人から
「なぁなぁ学園祭行ってみない?出会いあるかもしれんしww」
と誘われ、仕方なしにシャーナシ嫌々渋々付き添った男が僕です。
「俺、女子大生なら余裕で口説けるから」
そんな彼の目はまるでLED。キラッキラにまばゆく光り輝いていた。
僕にはどうも”なぜ今学園祭なのか?”が理解ができなかった。
友人も僕も大学生から見れば”おっさん”といわれる年齢。
そんな圧倒的不利なアウェーの地に、彼は何を期待しているのだろう?
「目を閉じるとあなたは~菅田将暉!!!」と催眠でもかけられてしまったのだろうか。
ウッキウキの彼とは反対に、歯医者に行くような低めのテンションで某大学の門をくぐった。
しかしその刹那、僕の肉体は精神を凌駕した。
学校に入って2分でLINEを交換した僕
「水餃子買ってください!」
いきなり女子大生に話しかけられた。大学に入って1分も経たない間の出来事だ。
アラサーのおっさんが女子大生に話しかけられるとどうなるか。
テンションが上がるのである。
話しかけられたというか押し売りというかキャッチというか。逆ナン的なそれじゃないのはわかっている。
わかってるんだけど、自分の予想はるか上を行くうなぎのぼりだった。
このとき頭の中の言語中枢をつかさどるネジがふっ飛んだんだと思う。
「いいよ、じゃあカフェラテ飲みに行こう」
水餃子いりませんか?に対し、じゃあカフェラテ飲みに行こうは国語のテストなら不正解だろう。
全くもっておかしい日本語に「え、いいんですか!」とヒョイヒョイ自販機まで付いてくる彼女。
そして他愛のない話をして「じゃあ今度飲みに行こう」ってことでLINEを交換。
状況の流れに身を任せナンパを成功させていた。
さて、アラサーのおっさんがめちゃくちゃな会話でJDのLINEをゲットするとどうなるか。
「俺、イケてんじゃね?」と勘違い無双モードに入るのである。
ここから僕はゾーンに突入した。
そこからは目が合えばひたすら声を掛けていた
「女子大生に話し掛けるのなんて無理…」と思うのが一般男性の心理だと思う。
ナンパでいうところの”地蔵”というやつだ。
話しかけたいのに話しかけられず、身体が石のように固まってしまう。意思に反して。なんちゃって。
僕もその1人だった。
だっておっさんだしアラサーだし女子大生が僕の相手をする?はんっ無理に決まってるやないかい。
でもこの日の僕はいつもの僕ではなかった。
目が合えば話し掛ける。どんどん声を掛ける。
脳みそで考える前に身体が勝手に女子大生のほうへ動き、そして口がハンドスピナーのようにぐるんぐるん回るのだ。
「どこの大学?」
「それどこで売ってるん?」
「パンフレット見せて」
「めっちゃタイプです」
「一目ぼれしました」
「君の人生は売ってないのかい」
身体が勝手にナンパをしているような感覚。
トーク製造マシーンへと進化した僕はあらゆる言葉を大量生産し、ばらまき、そしてLINEを交換しつづけた。
一方「俺、女子大生なら余裕で口説けるから」と息巻いていた友人、彼は地蔵しまくっていた。
限界まで上げたハードルの下をスッとくぐる姿がそこにはあった。
学園祭ナンパの注意点というか気をつけたいこと
2点気になったことがあったので書いておく。
これを調べてるってことはあなた、学園祭にナンパ行くつもりでしょう?
女子大生の押し売りに注意せよ
その一つは食べ物を買いすぎないこと。
これでもか!!!というくらいに色んな食べ物を押し売りしてくる女子大生。
おっさんは若い女性にはやはり弱い。財布の紐はダルンダルンに緩みすぐ買っちゃう。ほいほい買っちゃう。
それを餌に「もう食べられへんしあげるわ」というナンパもできるのだが、それにしても買いすぎた食べ過ぎた。終わったあとはひたすら胸と胃が気持ち悪かった…
見た目は若くないとやはり浮く
2つ目、同じくアラサー男性に言いたいのだが…
見た目が明らかにおっさん入ってきているアラサーは学園祭でナンパなど考えない方がいい。何人か見かけたのだがそれはそれは浮きまくっていた。
そしておっさんに話しかけられていた女子の引きつった表情。
それにもめげず声を掛けていた彼らは本当にすごい。バッキバキに鍛え上げた戸愚呂弟のようなメンタルをきっと持っているんだろう。僕には無理だ。
「自分で言うなや痛いやつやな!」と思われるかもしれないが、これを書いている僕と友人はたまに「大学生?」と聞かれるほど見た目が若い。
だからこそすんなりナンパできたのかなぁと思ったりする。
というか。
きっと僕らも多少なりとも浮いていたように思う。
僕的に思った学園祭ナンパのコツ
とにかくまずは数打って当てることだと思う。
打って打って打ちまくる!
するとLINEは交換はきっと誰でもできると思う。キャバクラ並にベリーイージー。
しかし返信率の低さは異常。
僕もLINEを複数人交換したものの、結局返信が来たのはたったの1人だけ。
彼女達は容赦や情けという言葉を知らない。当たり前のようにブロックする。「えー是非是非!今度デートしてください!」と腕に抱きついてきたあの娘は一流の詐欺師になれるだろう。
なので交換する前に充分に会話をして関係性を高めていくことが非常に重要だと思う。
実際返信が来た女の子もだいぶ和んでからのLINE交換だった。
話しかけやすいのは座ってご飯食べてる女の子かキャッチの女の子、そして列に並んでる前の女の子。この3つは鉄板。
あとはなんというか誠実なお声掛けのほうが反応はよかった。
「おねぇさんどこの大学なーん」みたいなウェイウェイした感じより、「めっちゃタイプです」的な声掛けのほうが感触がよかった。
うーん…
ただこう冷静になって振り返って、いま街に出て同じことを見知らぬ女子大生にいえるか?と聞かれれば難しいかもしれない。
あの日の僕は僕じゃなかった。学園祭には人を変える魔力がある。
青春時代を思い出せた、そんなある日のお話でした。
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